『勇気ある人々』 (ジョン・F・ケネディ著, 宮本 喜一訳、 英治出版 )
ケネディに関する書籍は数多ある一方、彼自身の著作はとても少ないのですが、本書は彼自身が書いた著書として貴重な一冊です。しばらく絶版だったのですが、ようやく復刊したとのことでさっそく買ってきました。
政治家の著作にあるような自伝的なものではなくて、彼にとっての先人、アメリカの指導者たちのエピソードをまとめたものです。だから「勇気ある人々」。ピュリツァー賞もとっているのですね。
この英治出版という版元は、いい本を出していますね。読み手に媚びていないし、メッセージ性のある本を出そうという気迫が感じられます。(男性ならよく知っている英知出版と最初は間違えてしまいましたが・・・)
やはり生まれてきたからには、「勇気あるひと」として生きたいし、生を遂げたい。勇気を与えてくれる一冊です。
<アマゾンの本書紹介文>
「だれの人生にも、自分自身の“勇気”を問われる瞬間がある。――ジョン・F・ケネディの伝説的名著、待望の復刊!
「国が自分のために何をしてくれるのかではなく、自分は国のために何ができるのかを問いかけていただきたい」――その優れたリーダーシップ、信念と良心、そして勇気にあふれる行動と発言によって全国民の心をとらえ、今なお世界中のの人々を魅了する偉大な政治家、ジョン・F・ケネディ、アメリカ合衆国第35代大統領。
キューバ危機の解決や人種差別との戦いをはじめ数々の問題に果敢に取り組んだ20世紀最高のリーダーが、自らの理想とし、心の支えとしたのは、アメリカの歴史に名を残す偉大な先人たちだった。逆境にあっても自らの信念を貫いて生きた「勇気ある人々」。ケネディは、そうした人々のエピソードをもとに、自分の信じる生き方を描き、一冊の本にまとめた。それが、全米大ベストセラーとなり、ピュリッツァー賞を受賞した本書『勇気ある人々』だ。
政治は一つの舞台に過ぎない。どんな人生であろうと、われわれは皆、ある時、自分の勇気を問われる瞬間に向き合うことになる。そのとき人は何を思い、何を守り、何を賭けて行動するのか。本書に登場する人々の、夢と幻滅、栄光と挫折、称賛、非難、妥協、苦渋の決断など、それぞれの生きざまから、われわれは何を学ぶべきなのか。ジョン・F・ケネディが、当時そして未来の読者に向けて、渾身の力をこめて書きのこした情熱と気迫の人間論。
(本文からの抜粋)
本書で私は彼らの人生を、つまり、彼らが命をかけた理想や守り抜こうとした主義主張、彼らの美徳、罪、夢と幻滅、受けた称賛、耐え抜いた誹謗中傷などを、的確に紹介しようと努めた。……彼らの人生にはどれも、……地元の人々の心を動かし、この国のあらゆる地域に住むあらゆる市民の人生を豊かにしてくれる何かがあったのだ。」
話はかわって、ピュリツァー賞について調べていたら、日本人受賞者もいるのですね。ただし、写真部門のみ。やっぱり言葉の壁があるのかな・・・・。(ただし、ソースはウィキペディアです。)
・1961年写真部門 『浅沼社会党委員長の暗殺』 長尾靖(ながお・やすし。1930年生まれ)(毎日新聞)
・1966年写真部門 『安全への逃避』 沢田教一(さわだ・きょういち。1936年-1970年)(UPI通信社)
・1968年写真部門 『より良きころの夢』 酒井淑夫(さかい・としお。1942年-1999年)(UPI通信社)
●英治出版
http://www.eijipress.co.jp/
●ウィキペディア:ピュリツァー賞