私を英語の道に強く導いた本に、「英語ひとすじの道」
(東後勝明著、筑摩書房)があります。受験英語を何とか乗り越え、大学に入って数年が経った頃の出会いです。東後勝明氏は、
ずっと昔のNHKラジオ英会話の講師をされた方、その先生が、どれほどの思いで英語にぶつかってきたかが書かれています。当時、私は、
英語を全く聞き取れず、途方に暮れていました。もういいやと思っていました。でも、「だめだという結論は、
本当にトコトン勉強をやりきってからにしろ」という著者の強い主張が胸に刺さりました。
「日本人には、英語は聞き取れるわけがない。小さい頃に耳を慣らさなければ、英語習得は不可能。」
といった世論に真っ向から立ち向かいます。たいていのひとは、この言い訳をつかって英語を諦めることになるのでしょう。私もそうでした・・・
。でも、東後先生のこの本のせいで、私は英語から逃げられなくなったのです。言い訳ができなくなったのです。
とにかく英語を身に付けるために、見かけた英米人に片っ端から声をかける。話しかける材料をいつも書きとめておく。あらゆる英語を、
何度も何度も繰り返し聴く。この執念はすごい。
本当にできるようになりたいからこそ、勉強するんだ。最初から言い訳を用意してはいけない。小さい頃から鼻で笑っていた私のガリ勉像が、
音を立てて崩れた。ガリ勉は強い精神力と、熱い心の持ち主なのだ。やり遂げたいと思うことがあるなら、ぜったいに諦めちゃいけないし、
立ち止まってはいけないのだ。
英語を諦めかけているみなさん。この本を読んでからでも遅くないですよ。
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