『日本の統治構造―官僚内閣制から議院内閣制へ 』 (飯尾 潤 著、中央公論新社 刊)
「独特の官僚内閣制のもと、政治家が大胆な指導力を発揮できず、大統領制の導入さえ主張されてきた戦後日本政治。しかし一九九〇年代以降の一連の改革は、首相に対してアメリカ大統領以上の権能を与えるなど、日本国憲法が意図した議院内閣制に変えた。本書は、議会、内閣、首相、政治家、官僚、政党など議院内閣制の基盤を通し、その歴史的・国際的比較から、日本という国家の統治システムを明らかにするものである。」(「アマゾン内容紹介」より)
橋本行革あたりから、官邸主導・政治主導への一連の改革がなされてきて、小泉政権ではご存知のとおりの「小泉劇場」政治が行われました。日本の統治システムはどのように変化がなされているのか、という点について本書は焦点をあて、旧来の日本的多元主義統治構造から、トップダウンによるリーダーシップ主導型の統治構造への移行期にあることなどを説明しています。
このあたりは、よみもの的な本書だけでなく、西尾勝の『行政学』なんかも併読したほうがよさそう。
おもしろい本であることには、まちがいないんだけど。政治好きの方にはおすすめです。
そういえば、この本の編集者Sさん、知ってるー。2回くらい、飲み会でお会いした記憶が。
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