ほかにも読みかけの2冊を紹介します。ほんとに読みかけばっかりなのでした。
● 『世界認識のための情報術』 (佐藤 優 著、 金曜日刊)
「国家主義者"佐藤優"はなぜ『週刊金曜日』に執筆を続けるのか?その疑問に答え、激動の世界情勢を語る。好評連載の「飛耳長目」に加え、400字詰め原稿用紙100枚を書き下ろし。」(アマゾン内容紹介より)
本書は、週刊金曜日に連載された佐藤優のコラムをまとめたものです。なので、ひとつのテーマで数ページくらい。無理にまとめている部分もみられますが、ひとつひとつはさらっと読めます。私は、枕の横に置いて、眠りにつく前に読んでいます。
元外務省職員としての視点、神学部出身の学徒としての視点を織り交ぜながら、時事の分析をしています。他の著書との内容のかぶりも多々見られますが、とても楽しめる一冊です。
● 『子どもの最貧国・日本』 (山野良一 著、 光文社 刊)
「家賃を払えず、児童養護施設に預けられる3歳のミヤと4歳のシン。生活保護の申請を受理してもらえず、給食の時間までぐっとお腹が鳴るのを堪える小2のタクヤ......今や7人に1人の児童が経済的に困窮しており、ひとり親家庭はOECD諸国中で最貧困である。
日本は、アメリカと並ぶ最低水準の福祉となってしまった。 しかも、日本だけが事実を無視し、対策を取らず、貧困な子どもたちを社会的にネグレクトしている。
本書は、この問題に対して私たちの認識を研ぎ澄ますために書かれたものだ。日米の児童福祉の現場経験をふまえ、理論・歴史・統計などの多角的な視座で実態を検証し、解決策を考える。 」(アマゾン内容紹介より)
「格差社会と教育」というテーマは、教育社会学ではよくみられますが、本書は児童福祉の視点から書かれています。著者の山野さん自身もソーシャルワーカーとして児童相談所に勤務されているとのことで、自身の出会った子供たちについてのフィールドワーク的分析と、OECD調査などの資料分析、国際比較などを交えて論究を行っています。「世界最低水準のわが国の児童福祉」について、考えてみたい一冊です。
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