会社帰りに、損保ジャパン東郷青児美術館で開催されている「アンドレ・ボーシャンとグランマ・モーゼス展」に行ってきました。
ボーシャンは、フランスのロワール地方で園芸の仕事をしていましたが、40歳ではじめて油絵に取り組むようになりました。1921年のサロン・ドートンヌに出品したときに、建築家コルビュジエに見い出され、その後売れっ子になったそうです。色彩豊かで、立体感のある色づけ。「ラヴァルタンの城の前、丸いフルーツ皿に乗った果物と花々」では、色とりどりの果物が並ぶさまが、とても楽しい。コミカルな、かわいらしい絵を描きます。
モーゼスは、アメリカンフォークアートで名の知れた画家。もともとは刺繍絵を趣味としていたが、リュウマチで針がもてなくなったため、75歳から本格的に画業へ転向し、101歳になるまで描き続けたとのこと。「夏」という作品では、かすむ遠景と、色彩のある近景によって、遠近感を表現しています。デッサンとしては平面的な感じ。
二人とも、正規の美術教育を受けず、独学で絵を描き始めました。このような素朴派の画家「パントル・ナイーフ」と呼ぶそうです。原始的かつ力強い作品の数々。
ヨーロッパ、アメリカの農村風景が楽しめます。8月31日まで開催とのこと。みなさんもいかがでしょう。
コメントする