高杉良の『不撓不屈』(新潮文庫) を読みました。
みなさんもご存知のとおり、TKC全国会の飯塚毅氏を小説化したもの。飯塚氏は、「別段賞与」の取扱いをめぐって国税庁と検察を相手に、長い戦いを強いられた。
このあらすじを読んだときに、これは自分の父親の話かなと正直思った。
自分の父(私は妾の子で母子家庭育ちですが。)も大正生まれの税理士で、同じように国税庁と対立し、長い訴訟に苦しんでいました。父親のエピソードをまじえて、国家権力だろうと、真実の前には、絶対に屈してはいけないと、小さい頃から母に言い聞かされてきました。
当時の税理士は、多かれ少なかれ、国税庁と紛争があったようです。まだ資格試験もない頃ですし・・・。(税理士会の会員番号が一桁だとか、そんな感じらしいです。)
私のことはさておき・・・。
肝心の本についてですが、ノンフィクション小説ということもあり、議会の議事録や、裁判の記録などをそのまま書き写しているところがあり、ふつうの小説とはちがった読み方が必要かなと思いました。心の動きやなんかは、あまり描写されておらず、事実関係の記述を重視しているような感じ・・・。映画の方が楽しむには向いてるかもしれません。
「別段賞与」の争訟がきっかけで、現在の「賞与引当金」ができたとか、そんな話を読むのも、この小説の楽しみ方かな・・。
いずれにしても、真実を前にして、権力に屈する必要はない。
痴漢だとか、万引きだとか、そんなもので刑務所に入れられるのではなくて、真実を貫いたがために刑務所に入れられる、そのくらいの人生でありたいものです。
2009年11月アーカイブ
今日は、以前こちらに書きましたマニフェスト大賞の授賞式でした。
わたしたち、埼玉ローカルマニフェスト・シティズンシップ教育研究会による実践は、マニフェスト推進賞にノミネートされており、ドキドキ・・・。
けっかは・・・。
だめでしたぁ。
わたしは、あくまでこの活動のコーディネート役であり、主役は生徒であり、担当の先生です。
応募の担当だった私が、うまくまとめられなかったところもあり、ちょっと反省です。
応募総数が1500件を超えており、そのなかからノミネートされただけでも光栄です。
お力添えいただいたみなさま、ほんとうにありがとうございました。
これからも、どうぞご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
リンク:マニフェスト大賞授賞者