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目指す出版社像

 以前、出版のエキスポで、トランスビューという出版社の代表(工藤さん)のお話を聞きました。いわゆる取次に頼った卸しではなくて、直卸しに近い形式を取っています。

 本が出来上がったら、書店の都合も考えずに、どんどんと配本されるのではなくて、ご贔屓の書店さんに注文してもらうのだそうです。わたしも、いまの本の流通の仕組みでは、新規参入が難しいと考えていたので、とても参考になったのでした。

 問題は、わたしにそれができるかどうか、その実行力があるか。

 トランスビューの本は、文句なく面白い。編集者押しつけ型の企画ではなく、書店に選んでもらうことを前提にしているから。

 いや、おしつけがましい本も必要なんです。「これを伝えたい」というものがなければ、知の源流を追い続ける意味がない・・・。だけれども、だれも必要としていない本を出す必要もない・・・。

 それはさておき、流通の仕組みを変えたいと思うようになったのは、高杉良の『勇気凛々』を読んでからでした。本書は、マルキン自転車の創業者の生涯をもとにして書かれています。昔の自転車は、いわゆるまちの自転車屋さんに卸されていたものですが、この人がそれを変えました。スーパーマーケット中心に販路を切り開いたのです。(記憶では・・)
 いままでのような中卸しもいらないので、マージンも大きくなる。売値も手頃になる・・・。

 昔の日本は、文房具屋などもそうだった。みんなそういった販路で物が流通し、売られていた・・・。

 販売チャネルを変えるということが、どれほど市場にインパクトを与えるかを知ったのは、このときでした。

 そんなこともあり、トランスビューは、わたしにとって憧れの出版社です。


 もうひとつ、好きな出版社は、英治出版。すごく"面白い"本を出しています。いわゆるロハス的であったり、社会貢献的であったり・・・。企画そのものに創造力があるなと思います。大きな世界観があります。こちらもわたしの大好きな出版社です。

 この二社には、いまでも入りたくて、いつも採用情報を見てるんだけど、なかなか募集がない・・・。あっても、入れてもらえないだろうな・・・。

 そうだとしたら、じぶんで作るしかないよね。

■トランスビュー
 http://www.transview.co.jp/

■英治出版
 http://www.eijipress.co.jp/

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